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DATALE、OCVB提供の「おきなわ観光地域カルテ」のバージョンアップに寄与

ブログウォッチャーとともに、日本で初めて位置情報を活用した市町村別の宿泊者数や滞在時間帯のオープンデータ化を実現

 株式会社DATALE(本社:沖縄県那覇市、代表取締役社長:板谷越 英美、以下「DATALE」)は、一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー(会長:下地 芳郎、以下「OCVB」)が提供する「おきなわ観光地域カルテ( https://areakarte.ocvb.or.jp/ )」について、株式会社ブログウォッチャー(本社:東京都中央区、代表取締役社長:新村 生、以下「ブログウォッチャー」)と共同企業体を組成し、分析軸の追加等を行うバージョンアップを行いました。

今回のバージョンアップでは、これまで把握が難しかった市町村別の「宿泊者数」やスポット別の「滞在時間帯」の可視化を実現しています。

バージョンアップ概要

 今回のバージョンアップでは、主に「2つの分析軸の追加」と「オープンデータ化の範囲拡張」を実施しました。中でも、人流データによる夜間滞在者数を活用した「宿泊分析」では、宿泊者数の可視化に加え、位置情報データの特性を活かして「来訪と宿泊の関係性」を把握できるようになり、これまで捉えにくかった観光客の動きを、より高い解像度で確認できるようになりました。

「誰もが・無料で・いつでもデータにアクセスできる」環境と、専門的な分析スキルやダッシュボードの操作経験がなくても「見れば・分かって・アクションできる」形で情報を公開することにこだわり、どのようなダッシュボードであれば、各地域がデータを活用した施策立案や課題解決に取り組みやすくなるか、幾度も「データストーリーテリング」を繰り返し実装しています。

<追加された2つの分析軸>

(1)宿泊分析
 宿泊分析では、発地(推定居住エリア)と異なる場所で、夜間(翌日1:00~4:59)に位置情報が最も多く検知されたスポットを宿泊地と定義し人数をカウントすることで「宿泊者数」を可視化しています。

▲宿泊分析「宿泊者数の推移(月次/日次)」(分析条件:那覇市/県外のみ/2024年)

 また、従来から公開している「来訪者」のデータと組み合わせることで、「来訪者が宿泊した市町村」や「宿泊者が訪れたスポット」などの把握も可能になりました。これにより、たとえば「本部町を訪れている人が、どの市町村に宿泊しているのか」や、「恩納村に宿泊している人が、どのスポットを訪れているのか」といった傾向を確認できるようになり、宿泊者数の増加を目指した施策検討や、市町村間の連携強化などに活用できるようになっています。

▲宿泊分析「来訪者が宿泊した市町村」(分析条件:本部町/県外のみ/2025年1月)
▲宿泊分析「宿泊者が来訪したスポット」(分析条件:恩納村/県外のみ/2025年1月)

(2)時間帯分析

 時間帯分析では、1時間単位で滞在中に位置情報が記録された人数をカウントし、市町村単位およびスポット単位で公開しています。来訪者の滞在時間帯を把握することで、混雑の分散や空白時間帯へのコンテンツ強化はもちろん、市町村やスポットごとの時間帯の違いから新たな発見を得たり、モデルルートの開発に役立てたりすることが期待されます。

また、宿泊あり/なしのフィルタ機能を活用することで、宿泊者と日帰り来訪者との行動の違いを比較・分析することも可能です。

▲時間分析「【スポット別】滞在時間帯の推移」(分析条件:那覇市/県外のみ/2025年1月)

<オープンデータ化の範囲拡張>

 これまで「おきなわ観光地域カルテ」では、最大で上位20位までのスポット名のみを公開していましたが、今回のバージョンアップより、登録されているすべてのスポット情報を公開しました。これにより、上位にランクインしていないスポットの状況も幅広く確認できるようになりました。さらに、情報量の増加に対応するため、スポット検索機能も新たに搭載し、まさに目指した通り「誰もが・無料で・いつでもデータにアクセスできる」環境を実現することができました。

▲スポット名検索フィルタ

※なお、来訪人数が一定の基準を下回るスポットについては、人数が表示されない場合があります

■OCVB会長 下地 芳郎氏コメント

 このたび、「おきなわ観光地域カルテ」のバージョンアップを実施し、市町村別の宿泊者数や滞在時間帯の可視化を実現しました。本取組は、日本で初めて、人流データを活用した宿泊や時間帯のオープンデータ化を実現するものであり、「誰もが・無料で・いつでもデータにアクセスできる」環境を整えることで、各地域がデータを基にした観光戦略を立案しやすくなることを期待しています。

現在、沖縄観光は回復から成長のフェーズへと進み、2025年は戦後80周年や沖縄国際文化祭、関西万博など、観光振興につながる大きな節目が控えています。持続可能な観光地づくりの実現には、データを活用した戦略的なアプローチが不可欠です。今回のバージョンアップは、その第一歩であり、今後もデータを共通言語とした観光地経営の推進を図ってまいります。

OCVBは、今後も観光業界の皆さまとともに、沖縄観光のさらなる発展に向けた取り組みを進めてまいります。本取組が、地域の皆さまの課題解決や新たな観光施策の創出に貢献することを願っています。

■「おきなわ観光地域カルテ」について

 「おきなわ観光地域カルテ」は、ブログウォッチャー社がデータ提供するデジタル観光人流モニタリングサービス「おでかけウォッチャー」を活用し、沖縄県内の観光客の動向を市町村別にわかりやすく可視化した観光マーケティングレポートです。現時点では、本日公開した「宿泊」「時間」のデータを含め、「来訪者数」「属性(発地・性年代)」「行動」「周遊」「イベント」の、全7つの切り口で地域のデータを可視化しています。

名称:「おきなわ観光地域カルテ」

対象:県内観光協会・地域DMOなど観光地域づくりに関わる全ての人

内容:7つの切り口で国内データを「市町村」「発地」「年度/月」別に可視化

   -来訪者分析(いつ、どのくらい来ているか?)

   -属性分析(どこから、どんな人がきているか?)

   -行動分析(どこに、行っているのか?)

   -周遊分析(どこと、どこを行き来しているのか?)

   ‐宿泊分析(どこに、泊まっているのか?)

   -時間帯分析(どこに、何時にきているのか?)

   -イベント分析(いつ、どこで、どんなイベントがあるのか?)

頻度:月初(5日頃)に前々月のデータを更新

形式:ダッシュボード

URL:https://areakarte.ocvb.or.jp/ 

提供開始日:2024年3月27日